英語学習体験記

第76回赤学年卒業生 A・Oさん

 中学入学当時の私は、英語に関する知識はほとんどゼロの、ただの中1でした。帰国子女でももちろんなく、オールイングリッシュの授業についていくことができるのか、ワクワクしつつもとても不安だったことを覚えています。

 そんな私でも、鷗友での英語学習経験を通じて、高2で英検一級が取得できる程度の英語力を身につけることができました。

 英語力向上において特に効果的だったと思うのは、多読です。多読を通して、特に単語の意味の予測能力を伸ばすことができました。私は単語帳を用いるのが「超」がつくほど苦手で、学校の小テストの範囲を知るため程度に使っていただけでした。入試対策としても単語帳はほとんど使いませんでした。その代わりに、わからない単語は文脈の中で予測することを頻繁に行い、感覚を磨きました。そのおかげで難しくて誰も知らないだろう単語でも臆することなく訳せるようになり、自信につながりました。

 多読はライティング力・スピーキング力も伸ばしてくれたと思います。長文を読むことで、相性が良くて共に使われやすい単語の組み合わせや、よく用いられる言い回しが、自ずと頭に蓄積されます。スピーキング・ライティングの際はそれらの蓄積されたものを自分の主張したいことに沿って組み合わせて発するだけです。初めの頃は、リーディング・リスニングはまだしも、自分から英語を発するライティング・スピーキングに多少なりとも抵抗がありました。しかし、読書を沢山することでライティング・スピーキングがリーディングの延長線上にあるように感じ始めました。そこで苦手意識が克服できたと思います。

 入試という観点から見ても、着々と長文化する入試英語で無双するためには、長文を猛スピードで処理する能力が必要です。多読は、速読力も強化してくれる優れものです。

 私の多読遍歴を少しだけ書かせていただきます。中1の時はLLライブラリに通い、ピンクラベルの本を沢山読みました。知っているディズニーなどの本を選ぶ割合が多かった記憶です。(うすーいインクレディブルファミリーの本を家で読んで、全く意味がわからなくて泣きそうになりました。)ピンクラベルの本を読み進める傍ら、中1の5月には好きだった “Beauty and the Beast” (約3万語)を頑張って読んだりと、挑戦もかなりしていました。中3の時は “Warriors” シリーズ(猫の話です)を買ってもらってひたすら読破しました。最初は辞書なしには意味がわからず、ひと単語ひと単語引いての忍耐勝負でした。しかしだんだん辞書を手放すようになり、物語に入り込んでいきました。中3の終わりから高1にかけては、英語圏の同世代が読むような本も難なく読めるようになり、高2では本選びの際に言語自体の難易度を考慮する必要がなくなりました。中3終わりの時点では500万語以上読んでいました。受験後の今は、Donna Tartt という人の本にはまっています(”The Secret History”, “The Goldfinch”などがあります)。”The Great Gatsby” や、”Jane Eyre”、”Gone with the Wind “、”1984 “、”Sherlock Holmes” など、クラシックも好きで、高校に入ってから少しずつ読んでいました。今は、世界史で出てきた本を時間があるうちに原書で読みたいな、と思っています。

 読書を進める上で、私は「どうしても読みたい本なら、多少背伸びしてでも読む」ことを意識していました。例えば、「Harry Potter が好きだから、原書で読んでみたい!けれど、自分の英語力では到底無理だから諦めよう。」と考える人がいますが、私は「無理」なんてことはないと思います。辞書を片手に、一日半ページからでも進めていけば、いつかスラスラ読めて感動する日がきます。

 多読の他にも、洋楽を聴いて歌ったり、Netflixで洋画をみたり、スマホの言語設定を英語にしてみたりと、生活のあちらこちらに英語を忍び込ませたことが、結果的に英語力向上につながったと思います。おすすめは、Taylor Swift(語彙力が半端ない!)の音楽です。BBCの”Sherlock”を英語で、字幕なしで観るのもおすすめです(最初は字幕ありでも!)。

 学校の授業に真面目に取り組むことももちろん大切です。鷗友の授業は、テストのためのその場しのぎの表面的な英語力ではなく、実践的・本質的な英語力を鍛えられるように組まれていると思います。宿題をコツコツやって授業についていけば、後々英語が負担だとは思わなくなります。

 言語学習には、終わりがないと思います。だからこそ、楽しむのが一番です。言語はあくまで新しい視点を手に入れるためのツールだと考えて、学習に勤しみましょう!

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